この記事では以前書いた膀胱結石の引き続きで、
尿石症(膀胱結石)の患者さんで、実際にあった話を3つご紹介していきます。
今回の記事は犬、猫ともにありうることなので是非参考にしてみてください。
前回の記事を読んでない方はこちらもどうぞ
膀胱結石の手術の後、いつも通りの生活をしていたAちゃん
膀胱炎症状(血尿や頻尿)で診察に来て膀胱に結石が見つかったAちゃん。
シュウ酸カルシウム結石のため、膀胱結石の手術をすることになりました。
手術は無事終わり、退院となりその後、パタリと来なくなってしまったAちゃん。
3ヶ月後くらいして久々に来院されました。
検査するとなんともう石ができてしまっているではないか。
お話を聞くと、どうやら手術をする前の生活に戻ってしまっている様子。
美味しそうなおやつなどをあげている様子でした。
手術をしたら終わりでないんです。その後の生活が大事なんです。
手術後はしばらく療法食だけを続けてください。
同じ生活をしていたらまた結石はできてしまいます。
膀胱結石の手術をした後、来なくなってしまったBちゃん
Aちゃん同様に、膀胱炎症状(血尿や頻尿)で診察に来て膀胱に結石が見つかったBちゃん。
食事療法で改善がなかったので、膀胱結石の手術をすることになりました。
手術は無事終わり、退院となり、しばらくは術後の経過のチェックに来ており、
療法食を続け良好でしたが、3ヶ月くらい経って来なくなってしまいました。
その後、1年経った頃、膀胱炎の症状で久々に来院されました。
検査をすると、なんと前回手術で取り除いた結石と同じサイズのものが見つかり、
再び手術をすることになってしまいました。
定期的に診ていけば、結石ができる前に対処できたのに、もったいない。
尿石症用の療法食を食べていても結石ができやすい子はいます。
療法食やサプリメント、薬などを組み合わせて治療していきます。
血尿が治らないと来院されたCちゃん
他の病院で血尿が治らないと言われ、当院に来院されたCちゃん。
検査をすると、膀胱にウミガメの卵のような大きな結石が複数ありました。
尿検査の結果ストラバイト結晶が出ている状態でした。
手術はしたくないとのことで食事療法をしましたが、全く溶けず。
たとえストラバイト結石とはいえ食事療法に限界があると思います。
また混合結石といって2種類の成分が混ざっているものもあるため、尿検査で出ないこともあります。
本日のまとめ
いかがでしたでしょう。実際に起こったお話をさせていただきました。
- 手術の後の生活が大事。元の生活を送ってたらまた結石はできる。
- 手術の後の定期検査は必須です。手術をして終わりじゃないんです。また結石が出来やすい子もいるので食事療法以外にも必要なこともあります。
- 2種類の成分が混じっている結石もあります。その時は尿検査で結晶が出ないことや食事療法だけではうまくいかないことも多くあります。
この記事が1人でも役に立てばと思います。
それでは本日も良きペットライフを。
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結石で悩まれている方たくさんいると思います。是非ご相談ください。
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